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伊坂幸太郎『チルドレン』 身勝手な男、陣内に振り回されるが、、憎めない!!

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この本はこんな人に読んで欲しい!

〜ミナトの評価〜

✔ ここ最近笑えていない人

✔ 弱音をよく吐いてしまう人

✔ 人に言えない悩み、コンプレックスがある人


チルドレン (講談社文庫)

内容紹介

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。
彼を中心にして起こる不思議な事件の数々―。
何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。
ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。
身の回りに、生まれつきの病気で目が全く見えない人がいたら、あなたはどうしますか?
手を貸しますか?寄り添い声をかけますか?バリアフリーの強化に努めますか?
選択肢は様々にあるかと思いますが、
チルドレンの登場人物である陣内という男ならきっと、
「だからどうした。関係ないだろ」や「俺が道迷ってても声すらかけられないのに、なんでお前は迷子でもないのに声かけられるんだ。ずるいじゃねぇか」
という発言をするのかなと読了後の私は想像してしまいます!笑
目次 <チルドレン>
  1. バンク
  2. チルドレン
  3. レトリーバー
  4. チルドレンII
  5. イン

登場人物 <チルドレン>
出典:wikipedia
陣内
全篇にわたって登場している。彼の振りかざす無茶苦茶な論理は周囲を振り回すが、あまり憎まれない人柄をしている。
父親との確執がある。
「バンク」「レトリーバー」「イン」では家裁調査官を目指している。
「チルドレン」「チルドレンII」では家裁調査官になっている。また、あるバンドに加わっている。

鴨居
「バンク」「イン」に登場する大学生。陣内が路上でギターを演奏しているときにたまたま出会った。

永瀬
盲目の青年。
生まれたときから全盲であったが、声の調子などから周囲を把握する事に熟達しており、冷静な判断力や推理力も持ち合わせている。ベスという名の盲導犬を飼っている。
「バンク」「レトリーバー」「イン」に登場する。

優子
永瀬の恋人。「レトリーバー」「イン」に登場し、盲目の永瀬に周りの景色など様々な情報を提供する。
盲導犬のベスに対して嫉妬心を覚えている。

武藤
「チルドレン」「チルドレンII」に登場する。陣内の後輩に当たる家裁調査官。
あらすじ <チルドレン>
『銀行強盗』や『家裁調査官』の物語がそれぞれ独立して進んでいきます。
一応チルドレンは短編集ではありますが、著者の伊坂幸太郎チルドレンを「短編集のふりをした長編小説」と述べています。
まさにその通りで、それぞれの短編が最後に繋がり、読了後に普通の短編集じゃ得られないような幸福感が残る、伊坂幸太郎が得意とする構成の作品となっています。
『銀行強盗』に遭遇したのは大学生の頃の話、一方『家裁調査官』では30代となったり、年齢でわかる通り物語は大きく進展したり、登場人物である陣内が主人公ではなくなったり、短編によって様々な視点に切り替わります。
ですが、結局どの視点で見ても陣内が破茶滅茶な人間と思うことには変わりません笑
印象的なセリフ <チルドレン>
  • タイムイズマネーというじゃないか。時間は金っていうことは、金を預かるのが銀行なんだから、ここには時間だってあるんじゃないか/陣内
  • あいつ(陣内)は強盗にも迷惑をかける/鴨居
  • そもそも、大人が格好良ければ、子供はぐれねぇんだよ/陣内
  • こし餡、美味いか?/陣内
  • 人が人を殴ると洒落にならねぇけど、熊が殴る分にはいいだろ?/陣内

なんでこんな協調性のない男が人気なんだよ。どういうことだよ



陣内はめちゃくちゃなことを言うけど正論だったりするんだよね。周りもそれに助けられたりするんだよ



そうなのか。正論さえ言えば人気が出るのか



それは違うと思うけど、結果的に誰かを助けるようなことをすればネズミくんだって人気者になれると思うなぁ



ちょっと誰かの小物隠してくるわ。無くして困ってたらそれを見つけたような雰囲気で返すことにする



それを世間はマッチポンプというんだよ


読んだ人のレビュー
引用元:amazon

目の不自由な登場人物が主人公に弱音を吐くとき言った言葉。
「それがどうした!」この言葉はあらゆる柵や悩みをかき消してくれました。
人が負い目に感じている事、弱音に対してそれがどうしたと言えるようになりたい。
そう思わせる青春群像の短編集です。



登場人物も、セリフも、ストーリーも、構成も。
全てが何気なく、おかしく、鋭く、心地いい。
これが、伊坂光太郎作品か!と感動しました。

不自然な動作や謎をいくつも残していって、最後に「実は・・・」ってのを持ってくるこの爽快感!
読了後の軽やかな気持ちはくせになりそうです。



5本の短編集のように見えて、実は長編。
奇をてらったような体裁が伊坂幸太郎の手にかかると嫌味にならない。
本屋大賞を受賞したことも納得の一冊。


チルドレン (講談社文庫)

伊坂 幸太郎

いさか こうたろう


1971年千葉県生まれ。
東北大学法学部を卒業後、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。
04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞、『死神の精度』で日本推理作家協会賞短編部門、08年『ゴールデンスランバー』で山本周五郎賞と本屋大賞、14年『マリアビートル』で大学読書人大賞を受賞。
他の作品に『AX』『サブマリン』『陽気なギャングは三つ数えろ』『火星に住むつもりかい?』『ラッシュライフ』『重力ピエロ』『首折り男のための協奏曲』、阿部和重氏との合作『キャプテンサンダーボルト』などがある。
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伊坂幸太郎チルドレン読書ミナトのすゝめ鈴木成一本屋大賞受賞講談社
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森山ミナト(minato moriyama)

年間200冊ほどの読書をしています(漫画も少しは読みます)。タモリとサングラスが合うのはもちろんですが、コーヒーと小説も良く合うので、是非お試しください!また、お問い合わせ等はTwitterやメールよりお待ちしております。※メールアドレスはツイッタープロフィールに記載されております。

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