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伊坂幸太郎『終末のフール』残り3年で「地球が消滅」するとわかった今、あなたはどのように生活をしますか?

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この本はこんな人に読んで欲しい!

~ミナトの評価~

✔ 毎日を大事に使えていないと感じている人

✔ 今自分のやるべきことが決まっているor決められない人

✔ どんなことが起ころうとも「生きる」を選択するor選択できるか不安な人


内容紹介

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。
当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。
仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。
家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?
今日を生きることの意味を知る物語。

「8年後に小惑星が衝突して、地球が滅亡します」
というアナウンスとともに、突然に寿命が確定してしまった世界で、あなたはどう過ごすか。
アナウンスの約5年後の世界。「どうせ死ぬんだから」と、争いや強盗を繰り返す人間はもうほとんどいなくなった。
各々の正解を信じ、アルバイトをする人、子供が産まれてくる家族、毎日練習を重ねるキックボクシング選手。
変えられない運命の中で、何を信じて、何を目標にして生きるのかを見つけられる作品です。
目次 <終末のフール>
  1. 終末のフール
  2. 登場人物 あらすじ
  3. 太陽のシール
  4. 登場人物 あらすじ
  5. 籠城のビール
  6. 登場人物 あらすじ
  7. 冬眠のガール
  8. 登場人物 あらすじ
  9. 鋼鉄のウール
  10. 登場人物 あらすじ
  11. 天体のヨール
  12. 登場人物 あらすじ
  13. 演劇のオール
  14. 登場人物 あらすじ
  15. 深海のポール
  16. 登場人物 あらすじ
登場人物 <終末のフール>

  1. 終末のフール
  2. 静江<香取夫婦>
    旦那<香取夫婦>
    康子<香取家をでた娘>
    和也<香取家の自殺した息子>

  3. 太陽のシール
  4. 美咲<妻>
    富士夫<夫>
    富士夫の母
    土屋<富士夫の高校時代のサッカー部同級生>
    土屋リキ<土屋の子供>

  5. 籠城のビール
  6. 虎一<兄>
    辰二<弟>
    暁子<妹>
    杉田玄白<アナウンサー>
    杉田妻
    杉田娘
    渡部<日曜大工>

  7. 冬眠のガール
  8. 美智<主人公>
    香取夫婦「1.終末のフール」
    店長<キャプテン>
    誓子(せいこ)
    女性レジ店員「2.太陽のシール」=美咲
    太田隆太<美智の高校の同級生>
    太田母
    小松崎輝男(てるお)<高校時代の美智の家庭教師>

  9. 鋼鉄のウール
  10. 主人公<名前不明>
    苗場<キックボクサー>
    ジムの会長<小島ジムの会長>
    板垣<ガキ大将>
    富士岡<苗場の試合相手>
    三島愛<苗場の専属カメラマン>

  11. 天体のヨール
  12. 矢部<主人公>
    二ノ宮<大学時代の同級生>
    千鶴<妻>
    田中美智「4.冬眠のガール」=主人公

  13. 演劇のオール
  14. 倫理子<主人公>
    早乙女<おばあさん>
    亜美<倫理子の2才下の女性>
    勇也<11才の男の子>
    優希<9才の女の子>
    タマ<勇也と優希のペット>
    渡部<レンタルビデオの店員>
    一郎<同じマンションの同じフロアの男性>
    矢部「6.天体のヨール」=主人公

  15. 深海のポール
  16. 渡部修一<主人公>「7.演劇のオール」=レンタルビデオの店員
    渡部未来<娘>
    渡部華子<妻>
    渡部父<渡部修一の父親>「3.籠城のビール」=日曜大工
    渡部政子<渡部修一の母親>
    桜庭<レンタルビデオの客>「2.太陽のシール」=富士夫
    土屋「2.太陽のシール」=サッカープレイヤー
    倫理子「7.演劇のオール」=主人公
    蔦原耕一<レンタルビデオの客>
    香取「1.終末のフール」=香取夫婦
あらすじ <終末のフール>
  1. 終末のフール
  2. 還暦を過ぎた香取夫婦の物語。
    康子(娘)は父と喧嘩して家を離れ、和也(息子)は自殺をしてしまった。
    残り3年で地球が滅亡してしまう中、突然、康子が戻ってくるとの連絡が入った。
    喧嘩別れして家を飛び出してから10年。
    そんな康子が父に話したいこととは一体。

  3. 太陽のシール
  4. 優柔不断な旦那の富士夫と、そんな旦那の選択をいつも決める妻である美咲。
    ずっと子供に恵まれなかった中、突然の妊娠発覚。
    地球滅亡まで残り3年と確定している中、出産するかどうするかの決断を迫られる。

  5. 龍驤のビール
  6. アナウンサーの杉田玄白が家族で食卓を囲んでいた。
    そんな中、突然入ってきた虎一と辰二の2人。
    杉田玄白に拳銃を突きつける虎一と、杉田の家族を監視している辰二。
    暁子(妹)を殺した杉田玄白を殺しにきた二人が予想もしなかった展開とは。

  7. 冬眠のガール
  8. 家族は自殺してしまい残された美智。
    美智は地球滅亡までの期間に3つの目標を立てていた。
    「1、お父さんとお母さんを恨まない」「2、お父さんの本を全部読む」「3、死なない」
    今のところは目標を全て達成している中で、あらたに目標を一つ作る。
    「4、恋人を作る」
    今まで恋人を作ったことがない美智が残り3年という期間で恋人をつくることができるのか。

  9. 鋼鉄のウール
  10. 小学4年生の頃、「負かしたい相手がいるんです」とキックボクシングのジムに入会した主人公。
    それから5年、地球滅亡のアナウンスと共に寿命が確定した人生で、
    そのジムではいまだにトレーニングを続けている人がいた。
    かつて「鋼鉄」と呼ばれた選手の苗場さんとジムのコーチ。
    世界がこんな状況でも毎日練習を続けている理由とは。

  11. 天体のヨール
  12. 妻である千鶴を5年前に失い、社長を務める会社の社員はみんな逃げてしまい自殺を決意した矢部。
    天井のロープが切れ自殺に失敗した時、突然、大学時代の友人である二ノ宮から電話がかかってきた。
    「僕、新しい小惑星、見つけたかもしれないんだ」という二ノ宮の言葉に、
    再び自殺を試みる前に、一度会っておくかという決断に至る。
    自殺に失敗した男と新しい小惑星を見つけた男の会話とは。

  13. 演劇のオール
  14. 十代の頃テレビでみたインド俳優に憧れ、
    カメレオンアクターを目指し、関東の小さな劇団に所属したが挫折し、仙台の実家に戻った倫理子。
    両親を無くした倫理子は、近所のおばあさんの孫役、少年少女のお母さん役、女の子の姉役、男性の彼氏役などを様々に演じる。
    そんな数多の役を演じた倫理子の周りの人々が起こした小さなきっかけが、素敵な奇跡を起こす。

  15. 深海のポール
  16. レンタルビデオ店を経営する渡部。
    ハリウッド超大作の映画に憧れ、マンションの屋上に櫓を組み始める父親。
    昔から父親の行動が理解できなかった渡部だったが、
    10年以上ビデオを返さない蔦原へ延滞料金を回収しようと訪問したことがきっかけで、父親に対しての印象が変わっていく。
印象的なセリフ <終末のフール>
  • 「いい?三年後、世界が終わっちゃう時、お父さんの隣にいてくれるのはほぼ間違いなく、お母さんだよ。お母さんしかいないんだよ。せいぜい、一緒に仲良くいてくれるように、機嫌を取っておいた方がいい」/終末のフール_康子 P45

  • 「それならオセロを二人に別れて、できるじゃないか」/太陽のシール_富士夫 P89

  • 「三年逃げ切ればいいんだろ?楽勝だぜ」/龍城のビール_虎一 P135

  • 「本って、お風呂の黴(カビ)と一緒で、放っておくと、どんどん増えていくから困っちゃうんだって」/冬眠のガール_美智の母 P139

  • 「私が読んだ本に、確かビジネス書だったと思うんですけど書いてあったんです。『新しいことをはじめるには、三人の人に意見を聞きなさい』。まずは、尊敬している人。次が自分には理解できない人。三人目は、これから新しく出会う人。」/冬眠のガール_美智 P159

  • 「俺は、俺を許すのか?って。練習の手を抜きたくなる時とか、試合で逃げたくなる時に、自分に訊くんです。『おい、俺は、こんな俺を許すのか?』って」/鋼鉄のウール_苗場 P197

  • 「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」/鋼鉄のウール_苗場 P220

  • 「僕、新しい小惑星、見つけたかもしれないんだ」/天体のヨール_二ノ宮 P231

  • 「かわりに、おまえもいつか、誰かを許してあげなさい」/演劇のオール_倫理子の父 P275

  • 「自殺しちゃいけねぇ理由なんて、知らねぇよ。ばーか。とにかく、絶対、死ぬんじゃねぇぞ。自殺なんかしたらぶっ殺すからな」/深海のポール_渡部の父 P337

  • 「生きられる限り、みっともなくてもいいから生き続けるのが、我が家の方針だ」/深海のポール_土屋 P338

寿命が確定したら俺はこんなに冷静にはなれないと思う



そうだね。多分僕もこの状態だと冷静ではいられなくなって、逃げ出そう逃げ出そうと大慌てしていると思う



でも避難場所もない。っていう状況だもんな。絶望だよ



この『終末のフール』の素敵なところは、そんな状況でも平穏な雰囲気で、でもしっかり考えていて、読んでいて焦燥感を感じない。ストレスにならないところがいいよねぇ



うんうん。読んでいて「ふふっ」ってなる場面も多いし、なんといっても短編小説だから、ちょっとした休息の時に読んでほしい作品だね


読んだ人のレビュー
引用元:amazon

この作品は短編連作の形で構成されています。
終末を前に繰り広げられる魅力的なキャラクター達の日常は、どこか浮遊感のあるような気持ちにもさせられ、また少しの幸福感のようなものも感じます。



三年後に世界が滅亡する、という状況にも関わらず今作に溢れる穏やかさ、楽しさはさすが伊坂さんと思わずにはいられません。実はあまり期待せずに読んだのですが、僕は何の問題もなく楽しめました。ただ読む、のではなくこの小説世界に入り込んでみて下さい。絶望的な状況に陥っても彼らのように生きれればなぁ、そんなこと考えました。



伊坂さんの作品は全て読んでいますが、こちらが1番好きで、友人にもプレゼントしました。
(友人も気に入ってくれました)
本を閉じた時、幸せのため息が出ます。そして考えます。
生きる事、死ぬ事、失う事、それでも生きる事…
天体のヨールが1番好きですが、最後の作品の、深海のポールの中の選ぶとか選ばれるとかそういう事じゃなくて
生きるという事はみっともなくて必死な事なんだ。
という言葉に胸打たれました。
笑えて、切なくて、心に残る本当に素敵な小説だと思います。


伊坂 幸太郎

いさか こうたろう


1971年千葉県生まれ。
東北大学法学部を卒業後、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。
04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞、『死神の精度』で日本推理作家協会賞短編部門、08年『ゴールデンスランバー』で山本周五郎賞と本屋大賞、14年『マリアビートル』で大学読書人大賞を受賞。
他の作品に『AX』『サブマリン』『陽気なギャングは三つ数えろ』『火星に住むつもりかい?』『ラッシュライフ』『重力ピエロ』『首折り男のための協奏曲』、阿部和重氏との合作『キャプテンサンダーボルト』などがある。
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森山ミナト(minato moriyama)

現在、フリーランスで自由な生活を送る25歳。趣味の旅行と読書に没頭の日々。社会人からフリーランスを目的としている人を応援しています。お問い合わせ等はTwitterやメールよりお待ちしております。※メールアドレスはツイッタープロフィールに記載されております。

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